前回からの続きです。「なんで日本の企業には、セラピストがいないのか?」という夫婦の会話から、逆にアメリカにセラピストがいる理由を書きました。

今回は、「カウンセラーとセラピストの違いはなに?」についてです。
カウンセラーとセラピストは、どちらも人々の心身の健康や問題解決をサポートする役割を持っていますが、そのアプローチや目的に違いがあります。

カウンセラー (Counselor)

カウンセラーは、主に心理的・感情的な問題に対する支援を行います。クライアントが直面している問題を話し合い、解決策を見つけるための助言やサポートを提供します。カウンセリングは、問題の認識や自己理解を深め、ストレスや感情の処理、対人関係の改善を目指すことが多いです。

  • 主な役割: 心理的支援、感情や思考の整理、問題解決の助け
  • 対象: 心理的なストレスや生活上の問題を抱える人
  • 方法: 主に対話を通じて問題を整理し、自己理解を深める

セラピスト (Therapist)

セラピストは、カウンセリングに加えて、より広範な治療法を提供します。これは、心理的な治療だけでなく、身体的、精神的なバランスを整えることを目的としたさまざまな技法(例:マッサージ、アロマセラピー、リラクゼーション療法など)も含まれます。セラピストは、心身全体の健康やリラクゼーションを目指し、心と体の両面からアプローチします。

  • 主な役割: 心身の癒しと治療
  • 対象: 心身の不調やストレス、リラクゼーションを必要とする人
  • 方法: マッサージ、リラクゼーション技術、心と体を調整する療法

人は心があり、肉体という物質がある

カウンセラーは主に心理的な問題に焦点を当て、対話を通じてサポートします。セラピストは心と体の両方にアプローチし、身体的な施術やリラクゼーションを含めた広範な治療を行います。

人は心だけでなく、肉体があります。この扱い方が、人により全く違います。いかに自分で自分の体を理解して、どう扱ったら不調が防げるのか?早期の予防やアプローチが取れている人ほど、問題は早く解決します。

企業にセラピストがいることは、WHO(世界保健機関)の定義である、「肉体的、精神的、社会的に完全に良好な状態」に最も近づくことができる、有効な方法ではないかと思います。

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