
― 同じ家にいても、見ている世界が違う理由 ―
同じ話をしているのに、なぜ分かり合えないのでしょうか?
「ちゃんと説明しているのに、伝わらない」
「相手の反応に、なぜかイライラしてしまう」
「会話がかみ合わず、すぐに終わってしまう」
「結婚したくない」と思う20代30代が多い今。煩わしさから一人で生きる人生を選択する人が確実に増えていますが、実は、「17段階の意識レベル」を理解して、パワーの領域に早い年代で到達することで、生きやすく楽しい夫婦関係が築けます。
パーフェクトな人間なんて、どこにもいません。
夫婦関係における“すれ違い”は、性格の違い、価値観の違いも当然ありますが、もっと深いところにある【意識レベルの違い】が、関係しています。
お互いの良さを共有できたら、一人より二人のほうがパフォーマンスは上がります。努力の方向性を見直してみませんか?
「意識レベル」とは?

意識レベルとは、私たちが日々どんな感情・思考・在り方で物事を捉えているかを示す尺度です。
200未満(フォース):不満、怒り、恐れ、プライドなど、「力」で関係を保とうとする状態
200以上(パワー):勇気、中立、意欲、愛など、「信頼」や「共創」がベースとなる状態
この数値が違うと、「同じ出来事」も「まったく違う意味」として受け取られてしまいます。
17段階の意識レベルとは?ホーキンズ博士の理論と意識を高める実践的ステップ
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たとえば、こんなすれ違い

■ 妻が310(意欲)で夫が175(プライド)の場合
妻:「こうすれば、もっと良くなると思うよ!」
夫:「俺のやり方を否定してるのか?」
→ 意欲的な提案も、プライドの意識からは「批判」に聞こえます。
■妻が250(中立)で 夫が150(怒り)の場合
妻:「まあ、そんな時もあるよ」
夫:「お前はいつも他人事だな」
→ 落ち着いて対処したい妻の対応が、夫には冷たく映ります。
■ 夫婦ともに200(勇気)の場合
夫婦ともに「違っても、ちゃんと向き合おう」「一緒に乗り越えよう」
→ 意見がぶつかっても、決裂せずに“対話する力”が生まれます。
意識レベルが違うと、何が起きる?

状態 | 起きる現象 | 感情的な影響 |
---|---|---|
一方が高く、一方が低い | 会話の温度差が大きくなる | 通じない、わかってもらえないと感じる |
どちらも200未満 | 不満・批判がループしやすい | 傷つけ合い、関係に疲弊感 |
どちらも200以上 | 対話と信頼がベースになる | 安心して「違い」が受け止められる |
理想的は「高さ」よりも「歩み寄る姿勢」

意識レベルが必ずしも“同じ”である必要はありません。むしろ違っていて当然です。
大切なのは、相手を「変えようとすること」ではなく、「どの意識状態にいるのか」を理解し、歩み寄る心の余裕を持つことです。
相手が今、どんな気分なのか?自分がどんな意識状態で話そうとしているのか?
これを観察できるようになるだけで、夫婦の会話はずっと優しくなります。
夫婦の対話では、どちらが正しいかを競うよりも、どちらの状態が心地よいか?が重要です。フォース(力)の対話は、勝っても疲れます。パワー(信頼)の対話は、たとえ違っても深く相手を知る機会となり、安心感が生まれます。
意識レベルの違いを理解することは、相手を受け入れる力であり、自分の感情に振り回されずに、自分を客観的にみることができる“静かな強さ”でもあります。
【意識レベル別】夫婦の典型的な会話パターン

意識レベル | 状態 | 典型的な会話(妻 → 夫/夫 → 妻) | 結果・関係性 |
---|---|---|---|
150(怒り) | 責め・反発 | 妻「どうしていつもそうなの?」/夫「俺だって我慢してるんだよ」 | 責任の押し付け合い、感情のぶつかり合い |
175(プライド) | 上下関係 | 妻「私のほうがちゃんと考えてる」/夫「俺の方が正しいに決まってる」 | 優劣・競争関係、疲弊する争い |
200(勇気) | 自立・尊重 | 妻「私はこう思ってるけど、あなたはどう?」/夫「それぞれの考えがあるね」 | 違いを尊重しつつ向き合える関係 |
250(中立) | 受容・冷静 | 妻「その考えもあるね」/夫「そういう風にも見えるね」 | 衝突が減り、落ち着いた空気感 |
310(意欲) | 協力・前向き | 妻「じゃあ一緒にやってみよう」/夫「お互いできることをやろう」 | パートナーとしての信頼と行動が育つ |
400(理性) | 冷静な理解 | 妻「感情に流されずに話そう」/夫「問題の本質を見てみよう」 | 建設的な議論、感情に左右されない対話 |
500(愛) | 包容・共感 | 妻「あなたの気持ちもわかるよ」/夫「一緒にいてくれてありがとう」 | 無条件の受容と、深い安心感が生まれる関係 |
問題を作り出しているのはパートナーじゃない⁉

夫婦が分かり合えない理由の大きな原因は、それぞれの育った背景が違うことから始まっています。親が違う、生まれた場所が違う、性別が違う、兄弟の有無、どんな人生を歩んできたのか?経験してきたことによって、それぞれのルールが異なり、言葉のかけ方も捉え方も違います。
「違って当たり前」。そこに気づいた上での対話は、お互いのエネルギーを無駄に消耗することがありません。そして、相手の文句を言いたくなった時、自分で相手を選んだ。その責任も忘れないことです。
おわりに

夫婦というのは、最も身近な“鏡”のような存在です。ケンカばかりしているという夫婦でも、意識レベルを指標に、お互いが自分に集中することで、自然とよい関係性が構築でき、「すれ違い」から「学び」に変わります。
自分を整えることが、相手への最大の愛であり、その先に、本当のつながりが生まれていくのです。お互いがパワーの領域になることで、質の良い対話ができ、楽しく生きられる幸せ実現力も磨かれます。目の前の現実が変わる体験ができます。
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